合同会社を設立する場合、商号(会社名のこと)を決めなければなりません。
商号を決定するためには、基本的なルールがあります。
商号の中には、必ず「合同会社」の文字を入れなければなりません。なお、入れる場所は、前でも後でも問題ありません。
例)合同会社西尾事務所、西尾事務所合同会社
ところで、合同会社は、Limited Liability Company、略すと「LLC」となるため、「合同会社」の文字の代わりに、「LLC」で代用できないか、というご質問を受けることがありますが、これは認められませんのでご注意ください。
* 入れても差し支えありませんが、その場合でも「合同会社」を入れなければなりませんので、たとえば、「LLC西尾事務所合同会社」「西尾事務所LLC合同会社」のようになります。
商号として使用できる文字は制限があり、どんな文字でも使用できるわけではありません。
使える文字は、日本文字(漢字、ひらがな、カタカナ)、ローマ字(小文字・大文字)、アラビア数字、符号(「&」(アンパサンド)、「’」(アポストロフィ)、「,」(コンマ)、「-」(ハイフン)、「.」(ピリオド)、「・」(中点))などは、原則として字句を区切る場合に限り使用することができますが、「.」(ピリオド)は、省略を表すものとして末尾に使用することができます。なお、「 」(スペース)はローマ字の単語の間を区切る場合に限り使用することができます。
昔の「類似商号の禁止」のルールはなくなりましたが、同じ住所で同じ商号を使用することは認められません。したがって、同じ住所にある会社と類似する商号であっても登記することは理論上可能です。
その他、公序良俗に反する商号、近くにある同種の事業をしている会社や有名企業と同じか同じと誤解されるなど、不正競争防止法に違反するような商号は使用の差し止め請求を受ける恐れがあるので避けるべきです。
(参考)合同会社の略は?